急性中耳炎・ 滲出性中耳炎
急性中耳炎
急性中耳炎とは?
細菌やウィルスが中耳に入り込み炎症を起こした状態です。
【症状】
発熱・耳痛・耳だれ・耳閉塞感・難聴
※乳幼児では耳痛などの症状を訴えられない為、
◇泣き続ける
◇不機嫌
◇耳を触る などの行動がみられます。
【原因】
風邪をきっかけとして鼻やのどに炎症が生じ、鼻やのどの
細菌・ウィルスが耳管を通って中耳内に侵入することで発症します。
子供に多く発症するのは、耳管が大人と比べて短く太く真っすぐなので
細菌が中耳へ侵入しやすい為と考えられています。
【治療法】
発熱・痛みを抑える為に消炎鎮痛剤を飲んだり、細菌の増殖を抑える為に
抗生物質を使います。
高熱がなかなか下がらない場合や耳の痛みが強い場合、抗生物質を使っても
改善しない場合は、鼓膜を切開することがあります。
鼓膜を切開すると耳の痛み、発熱の速やかな改善が期待できます。
また、膿を排出することにより中耳腔内の細菌を減少でき、
抗生剤の効果もより期待できます。
切開をした穴も中耳炎の症状が改善すると数日で閉鎖します。
滲出性中耳炎
滲出性中耳炎とは?
鼓膜の奥の中耳という場所に滲出液という液体がたまり、
聞こえが悪くなってしまう病気です。
【症状】
難聴・耳閉塞感・注意力低下
※小児では自覚症状を訴えない事も多く、
◇テレビの音量を大きくする
◇読んでも返事をしない
◇会話の声が大きい
◇注意力散漫 などの症状がみられます。
【原因】
急性中耳炎になった後、中耳の粘膜の炎症と耳管の働きの低下があると、
粘膜からしみ出た滲出液が中耳腔にたまると考えられています。
また、鼻すすりの癖、アデノイド肥大、副鼻腔炎、上咽頭がんも原因となり得ます。
【治療法】
- 保存療法
鼻の奥にある耳管開口部周囲の炎症をとる事や、炎症の原因である鼻炎や
副鼻腔炎、咽頭炎を改善していく為に、鼻の処置やネブライザー、
浸出液の粘液を修復する薬も一緒に使うことが多いです。
- 手術療法
難聴がひどくなったり、長期間続く場合は、鼓膜切開や
鼓膜に小さなチューブを挿入し、滲出液を排出します。